音読の記憶

こんにちは スタジオプレアデス清水自立訓練の伊藤です。

先日、「絵本画家・赤羽末吉『スーホの白い馬』はこうして生まれた」展に行ってきました。

 

展示会場には『スーホの白い馬』だけでなく、生前手掛けた様々な絵本の挿絵が飾られていました。

なかでも『だいくとおにろく』は小さい頃よく読んでいたので懐かしかったです。

当時も今も、おにろくの母うかつすぎるだろと思っています

ポストカードが売られていたので、現在部屋に飾っています。

 

目玉はやはり『スーホの白い馬』で関連資料もたくさん展示されていました。

当時の内蒙古の写真にスーホによく似た雰囲気の男の子がいて写真を通して赤羽末吉の目を見た気がします。

当時の写真の中には弁髪姿の男性もちらほらいて時代を感じました。

 

さて、肝心のスーホですが場面ごとの絵が一枚、一枚展示されていました。

私は小学校の頃、国語の授業で『スーホの白い馬』をやったのですが、

宿題として繰り返し音読した記憶が根強く音読=スーホと結びついています。

一日に二桁いくまで音読する意味は今でも分からないです。当時は馬頭琴を大変苦々しく思っていました。

それだけ繰り返し読むと脳内にインキが染み込むのでしょうか。

 

場面ごとの絵を見ると脳内にその文章がスラスラ浮かんでくるのです。

ちょうど社会科見学に来ていた小学生の団体の小さな頭と緊張したまなざしに当時の自分を重ねたりしました。

 

意味なんてないと思っていた勉強は何十年と時を経て思いもよらぬところでひょっこりと顔を出してくるものです。

熟成と発酵を重ねてあの日の音読は教養へと変わった気がします。

 

これを機にもう一度『スーホと白い馬』読んでみようかな、

いやいやだったあの頃の記憶も上書きされるかもしれません。

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